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「(歴史を)よく知る必要がなぜあるのですか」 −危うい日本人の歴史認識−
2001年7月、私は日本エディタースクール(「文章基礎実習」および「記事作成実習」)の学生を対象に、
授業の一環として“アンケート調査”を行い、そのデータをもとに、それぞれ「感想」と「雑誌記事」の文章を求めました。
その段階で授業の目的は達成されましたが、彼らのフリーアンサーとその後の意見や感想は予想に反して? 真摯であり、
かつ戦後日本の歴史教育のお粗末さを如実に表わしているため、その生の声(実情)を多くの日本人に伝え、
考えてもらいたいと思い、執筆した次第です。
なお本稿は、2001年12月26日発行の保阪正康責任編集『昭和史講座』第7号に掲載の拙稿「中途半端な歴史教育―もう一つの歴史教育問題―」に加筆修正を施したものです。
(2002.6.6 橋本健午)
目 次
第1章 2001年7月、アンケート調査を行う
若者のたちは日本史とどう接したか
教え方次第で、好き嫌いが変わる
なぜ途中で終わっても問題にならないのか
受験の道具でいいのか、自国の歴史
戦後、高校の授業はどのように行われてきたか
「日本史」は好きか嫌いか
“歴史知らず”と授業の因果関係
若者たちの率直な意見や反省
第2章 中学・高校に見る戦後教育の変遷
時の政治に翻弄される「日本史」の軽い?扱い
再び「日本史」が必修に
中学でも道徳教育が前面に
この間、教科書はどのように論じられていたか
“近隣諸国条項”の功罪
現職調査官のホンネ
“歴史知らず”と授業の因果関係
若者たちの率直な意見や反省
第3章 当事者である若者たちは調査結果をどう読んだか
国や人を愛する気持ちは、どこから生まれる?
“先送り民族”日本人の未来は
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