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「ミニ自分史」(110)40代はじめ、どんな本を読んでいたか?

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40代はじめ、どんな本を読んでいたか?

2009・03・24 橋本健午

 いま、なぜか思い立って、わが3年連用日記を整理している。
 1982(S57)年から4冊(12年分)は、ほぼ毎日を何かしら、埋めている。 最後に買った10年連用はその年(1994)の8月24日で途切れ、翌95年は1月14日に記されているだけで、その年末には13年3か月の月給取り生活に終止符を打った。 心機一転? 96年の日記は、元旦から13日間で中断したまま、以後まったくの白紙状態である。
 何があったのか、もう記憶も定かではないが、忙しい中それなりに本を読んでいたことが分かった。 手当たり次第ではないが、濫読の一種ではある。ここに、最初の3年間について抜き出し、その一端を披瀝する次第である。
 著者からいただいた本や出版社からの贈呈本は、〈贈〉とした。購入したものもあるが、図書館から借りたものなどが多いのではないか。 また、山本周五郎の小説集やA・クリスティの推理小説は、いずれもカミさんの所蔵する文庫本であった。
 なお、映画館で若干の映画を見、テレビでも昔の名画をときどき観ていたようだ。

1982年:1・5〈贈〉松本武夫「井伏鱒二」/1・21土屋隆夫「盲目の鴉」カッパ/2・3藤本儀一「元禄流行作家−わが西鶴」 /2・9椎名誠「クレジットとキャッシュレス社会」/2・12小林信彦「笑学百科」/2・14山本周五郎「やぶからし」(短) /4・19伊丹十三「こどもたちよ!女たちよ!男たちよ!」/4・23「お母さんの教育運動」太郎次郎社/5・1西村京太郎「発信人は死者」カッパ /5・3山本夏彦「二流の愉しみ」/5・4山本周五郎「あとのない仮名」/5・5いぬいとみこ「ながいながいペンギンの話」 /5・6藤原てい「わが夫新田次郎」/5・9つかこうへい「つかへい犯科帳」角川/5・28土屋隆夫「妻に捧げる犯罪」カッパ /5・30マイ・シューヴァル:ペール・ヴァール「笑う警官」角川文庫/(この間、『父は祖国を売ったか…』の発行その他で、忙しい) /6・26「現代日本のユーモア文学(3)」/8・7井上光晴「明日 1945年8月8日・長崎」集英社/8・8村松友視「ファイター 評伝アントニオ猪木」 /8・10近藤四郎「足のはたらきと子どもの成長」築地書館 《図書館/8・29「定本・山本周五郎・全エッセイ集」中央大学出版部(S45・4/8・31川崎洋「言葉遊びたがり」新潮社/9・4「向田邦子対談集」文春文庫 /9・8向田邦子「女の人差し指」/9・12読売新聞大阪社会部「誘拐報道」新潮社/9・21向田邦子「家族熱」TVドラマ・シナリオ /9・24山本周五郎「深川安楽亭」新潮文庫/11・20〈贈〉「大宅壮一のカメラ万年筆」平凡社/11・27鈴木健二「気くばりのすすめ」 /12・18穂積隆信 「積木くずし−親と子の二百日戦争−」桐原書店

<映画・テレビ>3・20ジャック・レモン、カトリーヌ・ドヌーヴ「幸せはパリで」(テレビ) /5・2NHK夜11時「ライオネル・ハンプトン」を見る /6・26テレビ「夕陽のガンマン」/7・10テレビ「ニューヨークの王様」/7・11「第三の男」/7・18テレビ「地上より永遠に」

1983年:1・4〈贈〉梶山久司「防災こぼれ話」/1・8佐藤愛子「愛子の女の格言」/1・22外山滋比古「親は子に何を教えるべきか」 /1・26山本夏彦「変痴気論」/2・9井上ひさし「本の枕草子」/2・20斉藤茂男「妻たちの思秋期」共同通信社/3・10A・クリスティ「アクロイド殺し」 /3・11梶山季之「かんぷらちんき」《文庫解説のため》/3・17河原敏明「天皇裕仁の昭和史」文藝春秋/3・20山本周五郎「月の松山」 /3・26滝口康彦「拝領妻始末」講談社/4・3〜7クラーク・ハワード「ハント姉妹殺人事件」早川/4・6開高健「食卓は笑う」新潮社 /4・10有吉佐和子「開幕ベルは華やかに」/4・25夏樹静子「遠い約束」/5・7〈贈〉常民叢書「炭山に生きる」日本経済評論社 /5・14A・クリスティ「五匹の子豚」/5・15草野唯雄「火刑の女」カッパ(半日で読む/5・17山本周五郎「町奉行日記」新潮文庫 /5・19結城孫三郎「傀儡師一代」白水社/5・29山本周五郎「花匂う」新潮文庫/6・6“母の原稿を本格的に読み出す” /6・11P・D・ジェイムズ「不自然な死体」早川/6・18児玉隆也「君は天皇を見たか」潮選書/6・30山本周五郎「おさん」 /7・9つかこうへい「あえてブッ殺しの汚名をきて」/7・21児玉隆也「この三十年の日本人」 /7・23ウイリアム・アッシュ「幻の女」稲葉明雄訳:早川ミステリ文庫/7・30アイラ・レヴィン「死の接吻」中田耕治訳:早川ミステリ文庫 /8・2倉本聰「新・テレビ事情」文藝春秋/8・8三好京三「親と子の氷河 ある“息子殺し”の教えるもの」光文社・書下ろし /8・15井伏鱒二「黒い雨」/8・24鈴木健二「続・気配りのすすめ」/9・3AIU保険会社「保険査定マン」評言社 /9・3成澤玲子「だんだんおばあちゃんいなってゆく」主婦の友社/9・4A・クリスティ「葬儀を終えて」 /9・7品川不二郎・孝子・沢山信男「三〜四年生の心理・しつけ・勉強」あすなろ書房/9・24「つかへい腹黒日記part2」角川 /9・25さとうゆきこ「小さなわらいばなし(上)」ポプラ文庫/10・8星新一「明治の人物誌」新潮社/10・15永井隆「この子を残して」中央出版社 /10・20向田保雄「姉貴の尻尾―向田邦子の想い出」文化出版局/11・1バックウオルド傑作選T「だれがコロンブスを発見したか」文藝春秋 /11・22山本周五郎「風流太平記」/12・2「小林一茶」「牧野富太郎」講談社・火の鳥伝記文庫/12・4「つかへい腹黒日記」角川書店 /12・7山本周五郎「柳橋物語・むかしも今も」/12・19森崎和江「からゆきさん」

<映画・テレビ>/6・20テレビ「刑事コロンボ 死の方程式」/7・10テレビ「禁じられた遊び」/8・27ヒッチコック「鳥」テレビ20年ぶりで観た /10・14「井伏鱒二の世界」NHK夜8時:意外につまらなかった

1984年:1・23清水きん「夫 山本周五郎」文化出版局/2・4山本周五郎「ねぼけ署長」/2・25花登筺「私の裏切り裏切られ史」(朝日) /2・28石川達三「充たされた生活」/3・6丸谷才一「好きな背広」(文春)/3・10天藤真「大誘拐」/3・10A・クリスティ「終りなき夜に生まれつく」 /3・27つかこうへい「つか版・女大学」角川書店/4・1青木雨彦「よせばいいのに…」講談社/4・11角田文衛+中村真一郎「おもしろく源氏物語を読む」朝日出版社 /4・14「耳ぶくろ ‘83年版ベストエッセイ集」文春/4・21石井仁「担癌者(キャンサーキャリアー)」新潮社/4・30A・クリスティ「満潮に乗って」 /5・9井上ひさし「日本亭主図鑑」/5・12A・クリスティ「ABC殺人事件」/5・25井上ひさし「自家製 文章読本」/5・30山藤章二「人の噂七五七五」 /6・1寺村輝夫「王さまもびっくり」/7・7〈贈〉「画集 子供の四季」日本経済評論社/7・15〈贈〉峯島正行「近藤日出造の世界」青蛙房 /8・5山田太一「路上のボールペン」冬樹社/8・9飯沢匡「もの好き世間話」/8・13アート・パックフォルド「ゴッドファーザーは手持ち無沙汰」パックフォルド傑作選4:文春 /8・15岡嶋二人「焦茶色のパステル」講談社/8・17麗羅「わが屍に石を積め」集英社/8・31赤川次郎「起承転結殺人事件」講談社 /9・1ロバート・バーナード「不肖の息子」ハヤカワミステリ/9・8川口松太郎「忘れえぬ人忘れえぬこと」 /9・9フレデリック・ブラウン「パパが殺される!」創元文庫エド・ハンター・ミステリ /9・15ジェフリー・ファインマン「アガサ・クリスティの贈り物」晶文社:師岡敏行訳/9・24小林千登勢「お星さまのレール」 /10・4A・クリスティ「カーテン」/10・13黒田清「愛惜のつぎに思うこと」情報センター出版局/10・14都筑道夫「蓋のとれたビックリ箱」光風社出版 /10・15小鷹信光編「ラヴレターにご用心」大和書房/10・24加藤邦宏「CI(コーポレート・アイデンティティ)」日本能率協会 /10・27川崎徹「たんぽぽは笑った」文藝春秋/11・25近藤紘一「サイゴンから来た妻と娘」/12・2ディクスン・カー「喉切り隊長」 /12・8山田洋次「映画館(こや)がはねて」/12・28山本夏彦「冷暖房ナシ」

<映画・テレビ>3・30ヒチコック「めまい」新宿・歌舞伎シネマ2/4・3山本周五郎「扇野」/9・30ハンフリー・ボガート「必死の逃亡者」3ch.

 念のために申せば、私自身は勤務のかたわら、次のような著作等の活動をしていた。
1982年:7月〔執筆〕『父は祖国を売ったか―もう一つの日韓関係―』日本経済評論社
1983年6月〔梶山季之文庫解説〕『かんぷらちんき』徳間書店版
6月〔執筆〕『らくらく文章ゼミナール』明日香出版社{本橋 游}
7月〔執筆〕随想『ハシにも棒にも』『評論』No48日本経済評論社
8月〔執筆〕年次報告[出版界]公的規制強化に反対/一部に成人誌規制強化の動き「マスコミ倫理」第286号:マスコミ倫理懇談会全国協議会
10月{講演}「日常文章のつくり方」日本損害保険鑑定士協会年次総会(岐阜市){本橋 游}
1984年7月〔執筆〕「わかりやすい文章ゼミナール」『自己啓発』No112,日本HR協会{本橋 游}
8月〔執筆〕年次報告[出版界]"青少年"を人質/出版の自由に危機感「マスコミ倫理」第299号


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