〔わが博物館の所蔵品〕 なんとなく身の回りを整理したくなって…(1981.7.1)
ブリキ製の、京銘菓「そばぼうろ」の箱の中に入れられて、二十年近く眠っていた、私の学生時代の"遺品"である。
*メガネ―高校時代にかけていたもので、レンズは割れていないが、ツルはボロボロになっていた。
大阪茨木の眼鏡専門店白金堂で買ったもの。
*くし―男性用の大きなもの、四ケ所ほど歯がこぼれている。今とちがって学生時代は髪の手入れをしたのだろうか。
*メンソレータム、ほうたい、ガーゼ、油紙、指キャップ―今でも愛用しているのがメンソレータムであるが、
このころはノーシンも常用していた。母親ゆずりの頭痛持ちだったのだ。
*ひげそりのハケ―今では年配のものか、床屋でしか使わないようだ。これは父の真似をしたものだろう。
*貝印の軽便カミソリ2本―1本は未使用。これでヒゲそりをしたかどうか覚えていない。
*白茶けたハンカチに包んだ、白金カイロのケース―これは父親ゆずりの寒がりのせい。
多分、大学入試のときにでも使ったのだろう。
*ほつれた糸―中学・高校時代から、ボタンかけなどを自分でしていた。これは、なんでも自分でやれという、
シベリア捕虜帰りである長兄のスパルタ教育のおかげであった。
*白洋社の防虫・乾燥剤パラゲル2袋。
*デパ−トがくれた荷物さげ用の手カギ3本―今のと違って木の筒とハリガネ使用。
*二叉ソケット1ケ―60円のもの、現在はいくらするだろうか。
*インクスペア―5本、製図用スーパーコンパス1本―針の先がさびていた。
*トラベルウオッチ―ガラスがなく、長針が折れまがっている。ネジをまくと、コチコチと動き出す。
目覚ましを8時にセットしたところ7時すぎにチリチリと鳴った。
*磁石1ケ/ケシゴムの使いかけ1ケ。
*キャラバンシューズの飾りメダル1ケ。カーテンのフック数ケ。
*名刺ケースに入ったクギ・ネジ類―これはいまでも使える。この保管方法は今も昔も変わらない。古くさい鍵1組。
*小さなコートかけ3丁―いもの製で、獅子の飾りがついている。
*銀座ワシントン靴店の靴べら―新宿の支店でアルバイトをしたときに、持って?帰ったもの。
みどり、ピンク、赤、紫、草緑、だいだい、ブルーが各2ケで、まだらのが1つである
(大学1年生の冬、アルバイトに行った。新宿駅前の高野の前の店である。いろいろ新宿を知ることができたし、
お金のありがたさを知ったものである。大学の格差を知ったのもこのころ)。
*その他、ごみなど、このケースには、学生(田無寮)時代の、思い出がこもっている。
《ミニ自分史》(5)〜(7)「田無学生寮」その1〜3(2004年9月15日までの執筆)