まだまだコラム目次

「まだまだコラム」 2008年12月下旬号

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「わが、この1年」
1月:神奈川近代文学館へ行く。満鉄読書会発行「讀書會雜誌」のある号で、「編集人」に父の名を見つける。 そのあと中華街へ(Sと/神保町の古書店で大連関連の写真集を買う(中国人バイヤーが買い付けるため、3倍に値上がりしている由)。 近くの漢陽楼で軽く食事/国会図書館へ/画家K氏(エイズ・チャリティ展)出品を観に行く
2月:確定申告、一段と面倒になった/早大図書館へ/国会(トへ
3月:早大(ト「手紙文学」/高校の同期会に/"検閲本"を千代田図書館で見る/早大(ト/Eスクール昼間部修了式(私も"卒業" /高尾へ(Sと墓参/早大(ト/出版関係の会合(上野
4月:仔馬の会(神楽坂/早大(ト/近くの「志のぶ」へ/かかりつけの医者へ (ジェネリックの初処方 /朝9時過ぎ、顔を洗おうとして、右側の腰に激痛が走り、整骨院へ/志の輔独演会(Sと/早大(ト(「女子文壇」
5月:ナンジャモンジャ防災コンサート(Sと/国会(ト「水交」など/Sが苗を2鉢買ってきたゴーヤー育てを引き継ぐ(6・10右一輪咲く/11各一輪咲く…25蔓は2本とも私の背を抜く) /大阪より大学時代の友人上京(新橋等で数人と飲む
6月:トナーカートリッジ購入/早大(ト/十日町行き(母の関係)/熊本日日新聞の取材を受ける/仔馬の会(飯田橋
7月:平成20年度特定健康診査(66-74歳(血尿再検査・異常ナシ
8月:母関係の日記など整理し、棚上げ/急に思いたち、古い新聞切抜きを整理し、捨てる/報告「満蒙開拓団と松花口部隊…」聴講
9月:換気設備・機器ともに異常なし(ガス点検/友人に古い資料を送る
10月:勉強会(早大/電話取材(夕刊フジ/昭和記念公園へ(Sと/国会(ト/友人の出版社の会合へ
11月:印刷博物館へ(明治以来の雑誌展/出版関係の会合(日比谷/高校時代の同窓会に出席(大阪/浜松で小学校時代の友人とミニ同窓会 /高尾山へ(Sと/殿ヶ谷戸公園 (Sと/清澄庭園(Sと/国会(トへ
12月:かかりつけの医者へ(定期健診/仔午の会(漢陽楼/デジカメ購入/平和祈念展示資料館→六義園(Sと/早大(ト「官報」/勉強会(早大/下高井戸の魚屋へ(Sと

 主な動きを書き出してみたが、"父"に関する資料集めで、図書館へのアプローチが多い年だった。 一方、カミさんとの約束を反故にするばかりで、なかなか遠方への旅もできず、ご覧のように近場の公園ばかり行っている。 入園料が半額という、嬉しさ淋しさを味わった年でもあった。さて、来年はどうなりますやら。

「わが、元旦の色紙など」
 いつも、ベランダから富士山がよく見える……。 朝、いつもの時間に起き、だれもいないところで、ふっと浮ぶ言葉を色紙に認めていた。 気がついて見ると、ちょうど10年分となった。

1999「陽は高く/快晴の空に/富士は白く 輝き/隣りは静かに 出かけたり/メデタシ//1999年元旦 橋本健午」
2000「どれだけ/優しく/なれるか// 2000年元旦  あさ8時  橋本健午」

2001(1)「世紀は/変われど/いつもと/変わらぬ朝を/迎えられ// 2001・1・1 あさ7時30分 橋本健午」、
2001(2)「年の初めの/ためしとて/やっぱり/ウソ字から/はじまった// 2001・1・1 読み人知らず」、
2001(3)ヨコ書き「『ゴルゴ13(サーティーン)の年』/という広告もあったが/今年はまさに/『デジタル元年』である/なあ、森クンよ//010101橋本健午」 (「森クン」とは "IT"を"イット"と発音し、時代遅れを示した森元首相をさす。なお、"01"はデジタルの象徴)

2002「午/感謝/かんれき/雨/あられ// 2002・1・1 午前8時 橋本健午」 《還暦を迎える年》
2003「未明から/まつ/八十四の出//平成十五年元旦/年女 小田まつ子樣  橋本健午」《義母に贈る》
2004「人はみな/オンリーワン//私が「あなたはナンバーワンではなくて、オンリーワンよ」とSさんに言われたのは、 01年10月3日のことである。/2004・1・1 橋本健午」

2005「大晦日に/袈裟の人より/今朝ノ酒とどく/いかの粕漬/毛がにを相手に/はぁ、酔い酔い/―北海おけさ(第16号)―// 2005・1・1 調布 橋本健午」
2006 その朝閃いたもので、(戌年と、政治情勢と、家庭の事情を兼ねて)「やがていぬるか/ブッシュ・ポチ/めでたさモ/中ぐらいなり/おらが春」 2007  《前年暮、義母が身罷る…》

2007「子らは紅白を 横目で見ながら/麻雀もそろって上がり/迎えた元旦/富士は照れくさそうに/うっすらと//2007・1・1 あさ8時 橋本健午」
2008「これからは/簡素かつ/濃密に/生きるとしよう//今朝もまた輝く富士をながめつつ/2008・1・1 8時半 橋本健午」

 なお、同じように誕生日に書いているものもある。 93年2枚、99年2枚、02,04,07,08各1枚と、誕生日も毎年めぐって来るのに、これは気まぐれである。

「世間さまの、この1年」
 わが家の東京新聞も、この1年の記事から、人や事件・事故に関する総括を行い、3日間で15項目をあげている(08年12月27〜29日)。
 たとえば、「薄氷の『地デジ』化」は「官民癒着構造 見え隠れ」とある見出しの先を読めば、「官の権益と民の利益の一致が見えた」。 つまり、地デジを中核とするIT市場は2013年には92兆円と見込まれ、地デジ関連の天下り法人数は3桁に上り、業界から年間100億円を超えるカネが流れ込んでくる、 という"夢の世界"なのだそうな。
 デジタルテレビを買わないのはまるで非国民と、テレビ画面右上に「アナログ」などという「落ちこぼれ」を意味する言葉で、 あたらしモノ好きの国民を煽るが、世は「100年に一度の大不況」(アソウ首相)とかで、庶民の財布のヒモはそう簡単に緩む気配はない。
 ついで、「新型インフルエンザ対策」は「早期対応など不安残す」そうだし、「食糧危機」は「世界の飢餓状況 悪化も」との懸念は現実になっていても、 「北海道洞爺湖サミット」はフクダ首相の悲しき花道となっただけで、「経済効果は『イマイチ』」と、フクダい(副題)に。 「裁判員制度」も、候補者に選ばれた人の多くが辞退したいと言っている。
 また、やっかいなモノが出現した。グーグルの「ストリートビュー」という、自宅が実写され、不特定多数に見られるかと思うと、 気が気でない人も多いだろう。公然たるノゾキの手段はだれが考えたのか。気味の悪い時代の到来である。
 さらに、秋葉原無差別殺傷事件犯人の動機は、その後の派遣切り(大量解雇)の予兆であり、 かたや元厚生省の事務次官らを殺傷した犯人の動機(小学生のとき、ペットを保健所に殺されたから)は不可解であるものの東金市の幼女殺人とともに、なにやら不況などという"時代性"もなく、 これらが綯い混ざって不気味な時代を予感させる。
 話変わって、わが家の事件。半月ほど前から、あちこちのコンセントで試して、スイッチを入れても点いたり点かなかったりの、 マレーシア産・2000年製の電気炊飯器が、この28日で御用納めとなった。このままでは"おまんまの食い上げ"となり、 泣く泣く別れるより仕方がなかった。

(以上、08年12月30日までの執筆)


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