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「ミニ自分史」(50)「第1学期を終了するにあたって」

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日本エディタースクールの学生に向けて(2002年7月 橋本健午)

(1)私(講師)の経験と実際―学びに終りはない―

 いま、四度目の"浪人"中…
 1)大学受験のとき(19歳)…1度目
 2)大学卒業時、いまと同じように不況で、就職が決まらず。3月31日夕方、明日「健康診断に来い」といわれ、 集英社でアルバイト、中途採用の試験(役員面接で落ちる)…9月退社(大阪に戻る、24歳)…2度目
 3)同41年11月、作家梶山季之の助手となる(8年半)。昭和50年5月、香港で客死(45歳、私は33歳)。 同年9月、創刊間近の「日刊現代」に入社(編集・総務・経理を担当)。
 4)同社に1年7か月いたのち、友人と編集プロダクションを作るために退社し、会社を設立。 しかし、仕事を始める前に、年配者のつばぜり合いの犠牲となり、一頓挫(35歳)。…3度目。 昭和54年(37歳)、子ども向けの「マルコ・ポーロの冒険」(上巻)を書く。
 5)40歳のとき、ノンフィクションを書き、かつ世間では"脱サラ"する年代で、日本雑誌協会に就職する。 95年末に退職(13年3か月)。…4度目現在に至る
 6)今年6月還暦を迎え、世間では定年退職する年、新たに出会った人と、いくつかの新しい仕事に取り組んでいる。 みな自然の成行きである。

学ぶということ
 "文章"や"漢字・言葉"の勉強は、35歳ごろからし始めた。
 それまでは才気というか、勢いでやっていたが、依頼された原稿のあちこちを直されて、これではイカンということに気がつき、 勉強を始めたのである。
 そのうちに、文章や漢字の本の依頼があり出版をし、また講演もしたりと、そして講師として、皆さんの前に立っているという次第。

 要は毎日が勉強、すべての積み重ねがつながり、生きてくる。考え方次第、生き方次第で、無駄というものはない。 人生には、寄り道も必要である。
 だから、今でも、すべて(毎日)が勉強であると思っている。そう思うほうが謙虚になれ、かつ気が楽である。

(2)贈る言葉(「書く書く詩か字か」)

 ここにあるのは、およそこの10年間に、思いついたもので、若い皆さんに参考になるかと思い、お贈りするものである。

   自分を 中心に 据えるから 腹が立つのだ
   "一所懸命"は 誤解を生む
   小心者ほど 強がりを言う
   背中に 眼のない人 ばかり
   すぐ傷つく ようなものなら 自尊心 ではない
   いつも ささいなことから いさかいに
   お互いに 甘えがあるから 争いが起こる
   自ら求めて 得るもの は少なく 失うもの は多い
   待つことは 必ずしも 消極的 とはいえない
   自分を 信じなさい
   生まれ ではなく 人間性で 差が出る
   何ごとも 過信しないこと
   運命は 心の持ちようで 決まる
   後ろ指を 指されない
   いつまでも 素人 であり続けること
   一日は 二十四時間 自分で管理 すべきだ
   自分を 守りたければ 他人の詮索 をしないこと
   自分を 理解してほしければ まず相手を 理解することだ
   ウソ をつかない 言い訳 をしない 悔い を残さない 少しは "敵"のいたほうが 緊張感 があってよい
   不便だから 学ぶ ことができる
   情報とは 取捨選択の 能力による
   石ころや 子犬からも 学ぶこと ができる
   人は適度に プライドを 持つべきだ
   ひとは 少し 控え目 がよい
   卑屈に なるな 胸を はれ
   物欲しそうに するな 深追い するな
   人それぞれに 誇りがある ただ黙っているだけ
   みな 己の尺度で 測りたがる
   相手を 信頼する ことから始まる
   ひとは ほどほどに 秘密 のあるのがよい
   人は 自分の"位置" を知れば 謙虚に なれる
   自己主張は 相手を認める ところから 始まる
   他人の言動に とらわれない こだわらない 気にしない
   人間は 一人で 生きている のではない
   自分を殺せば まわりの人も 殺すことになる
   自ら 曲がっていると みな 偏って見える
   自分を 客観視 したところから 大人になる
   思いやり 見て見ぬ振り をする そして 他言しない
   何者か であろうとする前に まず 人間であれ
   みんな 自分自身との たたかい
   いかにして 生きるか の毎日が 人生
   人生は ナゾかけの 連続である
   人生は すべからく 盗作の 連続だ
   人生は 一日の 集大成 である


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