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何かいいことをしたと思うと ホントにそんな気持に なるのかと思うと 人生も案外 楽しくなるものだ (同1・9 在京のガールフレンドに風邪ぐすりを送る) |
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安逸な状態は いつまでも続く ものではない いつか破綻が 来るのだ(同1・13) |
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親不孝なんて コトバは通用しない 新しい道徳が 確立されなければならない しかも青年の手で(同1・17) |
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私でなければ書けないもの また青年時代の私でなければ 書けないものを書きたい(同1・22) |
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マジメが肝要 いつでも(同1・30) |
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金によって 人間の存在価値の基準 とすることはできない 赤貧であっても 生きる価値がある間は どうにか生きられるものだ(同2・8) |
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私は 何事においても その絶対的価値を 否定してきた(同2・11) |
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結婚せず しかも つかず離れずの状態 −ちょうどサルトルとボーヴォワールと同じように− を維持しようと思えば お互いが 自立していなければ できないことである(同) |
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子孫は 彼らの意志によって 生まれ生きるのではない(同、夫婦について) |
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母と一緒に 暮らすようになって 私はだんだん世の中が すなわち処世術が 分かってきた(同2・13) |
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私のこれからの人生が いかに展開しようとも 私は"私自身であること"を 失わないであろう (同2・13上京後、書き出す予定のノートの扉に) |
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まるで 遠足に行く小学生か あるいは 芝居を見に行く老人のようだ(同2・24上京を間近にひかえて) |
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生きることの目的が 恋にばかりあるとは考えていない しかし 恋は人間を "大人"にさせる(同2・27) |
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目の前に 私の持って来た ハサミがある そしてそれは 凶器ともなりうる (3・1上京第一夜、文京区でノオト「最初の十日間」より) |
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温和 愛他的 批判的 ペシミスティック (同3・15自己の性格として、学生身上記録に) |
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生活は貧困でも 恋をするとき 人は"貴族"となる (同3・21東大受験生へのかりそめの恋) |
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だんだん世の中の 事情を知って 普通の人間になるよう 努力しています (もまれることが近道) (3・30手紙に) |
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常識のない人間は 相手にするに足らずだが 偏見のある人間は よけい恐ろしい(4・13手紙に) |
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積極的に 能動的に 自覚的に 生きることが必要(同) |
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希望することと 強制することは 同じだろうか?(5・7) |
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"特殊"と"天才"は同じで いずれも 一般人には理解されない "凡俗"だ(5・16) |
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元気なやつ あわれに見えるが うらやましい ユウウツなやつ 同族だが ひっぱたいてやりたい(同) |
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偏見のない人間は 愛すべきだが 他面 危険である なぜなら 彼は自分に注意しないから(同) |
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賢明なる方法は 中庸の徳 を守ること これぞ私の生活信条 ではなかったか(5・28) |
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自分を信じ 自分の力を 頼りにしよう(同) |
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人間は落ちつきが 肝心だ 何をするにも 節度を守り 我を通さず 協調すること(同) |
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愛は醜く 恋は怠惰だ(9・21) |
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自らの存立を悟らなく 自らの価値を 悟らないものは 生きる屍にしか 過ぎない(9・30) |
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人生の肯定は 弱き人間の常 すがりつきたいやつは ふり落とせ(同) |
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考えることができない というのは もっとも 辛いことである(10・24) |
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悲劇は喜劇の 兄弟である ――書いてあることが 真実のすべてである と思ってはならない(10・30?) |
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ああ、寝たい眠りたい…… そして この世が終わったころ 目をさましたい(11・3) |
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人生は すべからく 盗作の連続だ(11・5) |
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人生は 一日の 集大成である(同) |
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愛するとは 相手に干渉し 相手を傷つけることだ それ故に 自らも 苦痛を感じることである(11・25) |
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相手の人格を尊重し 相手の尊厳を 傷つけないようにと思えば 何も働きかけないのが 得策である(同) |
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一緒に過ごし 共同の時間を持ちたいと望む のは健康である だがそうすることによって どれだけ個人の時間が 犠牲にされることか(同) |
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壁は 破るべきものとして 存在している(12月?) |