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とんだエッセイ 7月上旬号

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「合唱祭あれこれ」
 6月30日、第62回東京合唱祭なるものを五反田「ゆうぽうと」に聴きに行った(東京都合唱連盟・朝日新聞社主催)。 7月第1日曜、中旬の土日祭日にかけ5日間行われるもので、たとえば初日はA〜Dブロック11,13,13,17の計54組が朝11時30分から夜8時までというように、 中学生もお年寄りも、Wブロックまで総計276組が休憩なしに歌い続けるというもの。
 つまり、ステージ上のある組が歌い終り、上手に退場しはじめると、客席通路に控えた次の団体が、ぞろぞろと上がってくる。 いや正確にはステージ下手のマイクでグループ代表が、団体と演奏曲目を紹介している後ろを通り所定の位置につくのである。
 と同時に、彼らと交錯しないようにピアノや譜面台を出したり引っ込めたり、背の低い指揮者のために台を用意したりと、 裏方さんもたいへんである。これを一組、10分前後で2,3曲ずつ、延々と繰り返す。が、聴衆もお目当てのグループがすむと、 そそくさと席を立つことしきり、まあ、発表会だから、仕方がないか。
 女声のグループが多いようだが、混声もいくつかあった。とくに浅草混声合唱団は総勢80人ぐらい。 大きなホールや浅草寺でも演奏会をやるというから、セミプロですなあ。一方、上下そろいの衣装をまとった十数人の女声が目立つのは、 これも楽しみなんでしょうねえ。また、腰の曲がった年配者もいく組かで見かけた。
 高校生も多く、女声ではいま(ゴルフの石川クンで)話題の杉並学院高校は50名ほど出ていたが、他のブロックでは、 男声も出場を予定しているそうだ。なかなか、やるではないか。
 一般にアカペラが流行りのようだが、宗教音楽やヨコ文字ばかりの歌を情感たっぷりに歌われても、私にはもう一つというところ。
 30人ほどの大学生(混声)による、「(アレワエーエトソーリャ 大漁だエー)松島のサーヨー 瑞巌寺ほどの 寺もないトエ」で始まる、 宮城県民謡「大漁唄い込み(斎太郎節)」が、指揮者のひょうきんな身ぶりと、混声のハーモニーがよく、大きな拍手をもらっていた。
 たまには、こんな会場の雰囲気に浸るのもよいが、大会委員長らしい男の、講評する先生方を紹介するときの、 やたらくだけた喋り方をする"仲間内意識"は、いただけなかった。まあ、入場無料の発表会だから、仕方がないか。

「親の顔は、見たくない?!」
 かつて、「親の顔が見たい」といえば、子どもを含め若い人の"愚行"や"変な言葉遣い"などに接した年配者があきれたり、 嘆くあまり、つい口に出す言葉だった。この連中の親たちは、どんな教育やしつけをしたのだろうかという意味で。
 言った本人はその親の顔を見たいわけではないのだが、それを真に受けた若者は実際に親を連れてきたなんて話があったのは、 すでに十数年前のこと。当然、社会人の第一歩である、入社式にも親がついてくるという時代でもあった。
 さて平成もまもなく20年を迎え、21世紀も7年目に入っている現在、学校現場では、とんでもないことが起こっているようだ。
 一つは給食費の未払い問題で、義務教育だから払う必要がないと主張したり、不払いの通知にベンツだか外車に乗って抗議に来る男親もいるそうだ。 これこそ、その親の顔を見たいといいたいところだろうが、先生も同じような世代では……。
 もう一つは、見たくもない親の顔がひっきりなしに、学校にやってくるという現実だ。母親同士がケンカしているので、 子どもを別のクラスにしてほしいとか、学外のケンカで怪我をさせた相手の親にではなく、「学校も責任がある」と、 学校を通して相手から治療費や慰謝料を出させる親もいるとか。
 いまどきの親たち、先生の間で、「モンスターペアレント(怪物のような親)」とか、高いマンションの自宅から双眼鏡で運動場をのぞき、 「私なら、こうする」などと、指導方法に口を出す「ヘリコプターペアレント(上空から監視する親)」などと恐れられているそうだ。
 いやはや、そうでなくても、ウツなど心身症で休退職したり自殺に追い込まれたりする先生もおり、 さらに10年ごとの資格審査の導入など、先生への締め付けも厳しくなるばかり、みな「疲れたーセンセイ」になるのかなあ……。

「しょうがない、安倍内閣?!」
 久間章生防衛相(ばかりではないが、安倍内閣の閣僚)は、色々と物議をかもす人が多いようだ。
 一月には、彼は日本記者クラブでの講演で、イラクとの戦争をはじめたブッシュ大統領の判断を、「核兵器がさもあるかのような状況で、 ブッシュ米大統領は(開戦に)踏み切ったと思うが、その判断は間違っていた」と批判したという。《うーん、勇敢ではある?!》
 ついで、陸上自衛隊の情報保全部隊が作成した民間人の言動に関する"諜報"調査書が問題になったとき、 記者団に「すでに破棄された文書で調べようがない」とか、「イラク派遣が終ったのだから、今、反対運動を調べているはずがないだろう」 と感情をあらわにしたそうだ。《開き直りは、政治家の習性?!》
 かと思うと、長崎県出身の彼は6月末日、1945年8月9日の米国による長崎への原爆投下が、終戦を早め、 旧ソ連による北海道侵攻を防いだとの認識を示した上で「原爆を落とされて本当に悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったのだと、 そういう頭の整理で今、しょうがないなと思っている」と語ったという。
 そして、「(米国は)日本が負けると分かっているのに、あえて広島と長崎に原爆を落とした。長崎に落とすことで日本が降参し、 ソ連の参戦を止めることができると思ってやった」と指摘。その結果として戦後、日本が自由主義陣営に加わり、 日米安全保障条約を結んだことを「わが国にとって良かった」と述べたと各紙は報道した。
 《被爆者ばかりか、多くの国民の反発や抗議を食らったのは当然だが、参院選挙が間近でなければ、彼は謝らなかったでしょうなあ。 何しろ確信犯のようだから?!》
 察するに、「女性は産む機会」発言の柳沢伯夫厚労相、"何とか還元水"発言の沈黙・自殺大臣松岡利勝農水相と並べると、 彼らは正直者であり、直言居士であり、後先を考えない「しょうがない」人であろうところに安倍総理は期待しているのでしょう。 いくら足を引っ張られても、辞めさせないのは。
 ・・・ここまで、3日午前中に書いていたのだが、午後1時過ぎ、とうとう久間防衛相が辞任したそうな。 これを"久間(急場)しのぎ"とでもいうんでしょうなあ?!

(以上、07年7月3日までの執筆)


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